最終的にはスライスボールを打てるようにならなくちゃ
とは思っていた。

ただ、今は「ふつうのストロークが完成してないのに余計なことして混乱しないか」と思っていた。

何よりテニスって　どんな時もフルスウィング　って勘違いしてる人間なのでスライス打ちたくないよーって思ってた。

でも、

スライス練習しようか

観念した、　

　
ラケットは上から下に、
三角形の斜辺を滑らすように

だだそれだけ。

切るなー、フルなー、押し出せー
何べんゆうたらわかるんやー

わかってるけどできないだけやー

気長に練習してひょっとして身についたら
ひょっとしたらゲームで使える日が来るかもしれない

ストロークボレーの練習をするようになってから
しょっちゅう、「は下から上へ」と言われるようになった。
　
それまでは10年以上　
ラケットはまっすぐ水平にテイクバックしてそのまま押し出せ　
だったのに。

ごうせんと
フラットのスピードボールを追求するのは楽しい。
お互いにシンクロナイズしてどんどんと

わたしはアウトになってもいいから思いっきり振り切るか
少し加減して彼のバックサイドに打つ。
ごうせんは常にわたしの打ちやすいところに打ってくる。

だが、その楽しかったスピード追求の時は終わった。
ごうせんがトップスピンを練習するっていうなら
わたしも合わせなきゃ。

そして、自分ではスピンも打てるようになったと思ってたが
ごうせんには違いがわからないと言う
球が来るたびにフラットかスピンか迷ってるっていうのに。

さて　そろそろスライスの練習、
うーん、３種類も打てるようになると
いつも選択に迷うようになるなあ、って妄想中

暑いけど、テニス、４時間。
慣れたせいか、「暑いなあ」とは思っても
「しんどさ」はあんまり感じない、
動く量が人より少ないからだけど

どうしてもリターンボールをポーチできない、
もっとセンターで待たねばって思っても、無理。

ってわけで　Ｉフォーメーション
ぎりぎりのセンターライン上にしゃがむ。
膝はどうしよう
コートにつけると立ち上がりにくいなあってわけで
中腰。
おぉっ、これならすぐ動ける

ごうせんのサーブはセンターに。
もしリターンが来たらボレー、
そのほかはすべてサーバーにおまかせ。
リターナーはボレーさせまいとしてコントロールに苦しんでた。
リターナーの時はわたしのミス狙いで打ってくる。
わぁ、すごくボレーしやすいよ。
いつもポーチミスしてることを考えると
やはりボレーも大事なのはポジションね。
角度をつけたボレーもとっても打ちやすい。

もし決まらなかったら次はどう動くのってとこまでは
いかなかったけど、
まずは　　　楽しかった

日曜日、いつもの公園へ。

午後４時過ぎはまだ日も高く　だれもいない。
一ヶ月ほど前にはきれいに草取りがされていて小躍りしたのに
すでに雑草が地表の半面を覆っている。
うぃんびーろーらんぎゃろの混成の土俵---

公園の中ほどに２台のを置いてネットを張る。
メジャーを出して23.77ｍを測る。
測った地点にロープを置いてコートの完成。

あとはひたすらストローク、すとろーく、ストローク、

たいていイレギュラーするのでよくボールを見る練習になる、はず

乾いた土ではボールはよく跳ねる。

　
１回、もめた。

しゃくりあげるな

え、いつも下から上って。

いいや、下からすくい上げる、そんなうち方はない

スピンかけようと思ってるけどそうなってない？
こすり上げろってあんた、言ってるやない。

こすりあげてないやろ、
しゃくってるだけや。

言われたとおりにやってるつもりやのに。
第一こすり上げるとしゃくりあげるとどう違うの？

打点が違うやろ、
あんたは下でとってる



それならそうと
打点が取れないときは面を上向きにしてロブで返すんだよ
って言ってくれりゃいいじゃない

この論争時、よい休憩になった。
１時間半もラリーするなんて正気の沙汰ではない。

ごうせんには身近に師匠もライバルもいない、
昔からずっと。

学校時代はバスケットボール部で
大人になってからテニスを始めた。

かろうじて一期、スクールに通ったらしい。
あとは本とテレビと、つまり独学。

相手はおにいさん。
それから　高校の後輩に誘われて毎土曜４時間のテニスが何年間か続いた。

物足りない、俺の力はどのくらいなんだろう、
というのでトーナメントに参戦。

これはいい思い出がない。
明らかに勝てる相手にしか勝てない。

同等か少しレベルが下かという相手には必ず負ける。
つまり、打ちにいって自滅、いつも。
これはまずいと修正し始めても時すでに遅し。

救いは「うまい」と思われる選手に善戦すること。
彼にとっては大事な思い出。

よかったのはヨネックスカップ８３，と８４の参加賞のポーチ。
ずーっと今でも使っている、わたしが。

確かに試合って腕比べじゃない、
やり方、勝ち方ってある。
でも、ごうせんは自分の腕を確かめたかったんだから
それはそれでよかったのかもしれない。

今週のテニスアワーは１時間だった、たったの

先週１０時間だったのに比べれば、って
比べるまでもない

火曜日は雨のため、雨の中１時間だけした。
金曜日はついにメンバーが４名になってしまい、
そのうち１人が２週間の旅行に行ってしまったので
なし　になった、そう、来週も。

ｍａｒｙ：テニスがなーい、
　　　　　テニスしたーい

ごうせん：コートあいてるか

　　　　　　空いてるよ、９時から１０時

　　　　　起きれんな

　　　　　わたしは起きてるよ

　　　　………

ごうせんは決してだめと言ったことがない
だめな時はひたすらだまりこむ。

ことばを変えて誘っても頼んでも絶対に覆らない。

昨日ストリングも張り替えたばかりなのに…
わたしは練習したいよー

It's nice to be important,
but more important to be nice.

ロジャーの敗北でつらい日々が続く。
手にしていた、自分のものだと思っていたトロフィーが
人のものだとわかったとき
それはどんなに惨めな気持ちだろう。

耐えることはできない、
忘れるようにするしかない。

でも　ひょっとしたら慰めあえない一人身のわたしより
ミルカがそばに居るロジャーのほうがましかもしれない。

「あと５年、１０年はここで戦える」と言っていた。

彼の長所のひとつはナチュラルだということ。
若木をたわめて無理に形作っても
ずっと美しくいられる？

「タイトルを失いそれを取り戻そうとあがく日々が
必ず来るだろう、それも一興だ」
「長くプレイし続けてさまざまな年代の選手と対戦したい」

次はトロント、
ピーターカーターの訃報を聞いたまちではなかったか。
彼の死に成功を誓ったはずだ。

彼はそれを成し遂げた。
でも、まだ、物語は終わらない。
一位の座を守るためには戦い続けなければならない。

昨年のモントリオールでは決勝戦で敗れた。
今年は？
そしてオリンピック？
シンシナティはいつだったっけ。

不屈の精神で戻ってくることだけを願っている。